広告トラブル防止!景品表示法違反から考えるサロンの信頼性
「このマシン、本当に効果があるんですか?」
サロン経営をされている方なら、こんな質問をお客様から受けたことがあるのではないでしょうか。
あるいは、メーカーから渡された資料をそのままブログやSNSに転載したことはありませんか?
実はこの「広告表現」こそが、今、エステティック業界で最も見落とされがちなリスクのひとつです。
2022年6月、エステティックサロン運営の株式会社PMKメディカルラボが消費者庁から景品表示法違反(優良誤認)として措置命令を受けました。
これは、決して他人事ではありません。今日は、この問題を一緒に整理していきましょう。
美容機器と化粧品の違い
サロンで使用する美容機器は、薬機法上「雑貨」として扱われます。医療機器とは異なり、品質・有効性・安全性について、医療機器のような個別承認制度は設けられていません。
つまり、極端に言えば、一定の安全基準はあるものの、メーカーには医療機器のような厳格な審査は求められていません。
これは、消費者にとって大きなリスクにもなり得ます。
一方、化粧品は薬機法により、品質・有効性・安全性・製造・販売がしっかりと管理されています。
「大手メーカーだから安心」という印象を持たれるのも、無理はありません。
しかし、ここにも見落としがちなポイントがあります。
それが——広告表現の問題です。
薬機法とは別に「景品表示法」という規制がある
景品表示法(正式名称:不当景品類及び不当表示防止法)は、消費者を守るための広告規制法です。
対象となるのは、チラシ・CM・ネット広告・SNS・口頭説明など、事業者が消費者に示すあらゆる表示です。
特に問題となるのが、
- 実際よりも優れているように見せる「優良誤認」
- 実際よりもお得に見せる「有利誤認」
といった表示です。
ここでひとつ、重要なポイントがあります。
それは、メーカーとサロンの事業者間(BtoB)の取引きは、景品表示法の規制対象ではないということです。
景品表示法は、消費者保護の観点から、あくまでも 事業者 対 消費者 に対する規制なのですね。
ですから ——
メーカーから受け取った販促資料を、そのままサロンの広告として使用した場合、その責任はサロン側に生じるのです。
「知らなかった」では済まされないのが、事業者としての責任です。

2022年、大手エステティックサロンに下された措置命令
2022年6月、エステティックサロン運営の株式会社PMKメディカルラボが消費者庁から景品表示法違反(優良誤認)として措置命令を受けました。
問題となったのは「痩身・豊胸施術の満足度No.1」という広告表示です。
しかし実際には・・・
- 調査対象は施術を受けた顧客ではなく一般の人であった
- 調査結果も1位ではなかった
という内容でした。
行政の判断は明確です。
「表示を裏付ける合理的根拠が認められない」
このような事例は決して新しいものではありません。
2012年前後の美顔器に関する表示問題、2013年の小顔矯正サービスや化粧品でも同様の事例がありました。
ずっと続いている“業界の構造的な課題”とも言えることなのです。
サロン経営者として、今すぐ確認すべきこと
「うちは小さいサロンだから関係ない」と思っていませんか?
大手エステティックサロンでも処分を受けているという事実は、規模に関係なく広告表現のリスクがあることを示しています。
ぜひ、次のポイントを見直してみてください。
- 美容機器・施術の表現が、医師法・薬機法に抵触していないか
- 化粧品・医薬部外品の表現が、認められた範囲内か
- 「No.1」「ドクター監修」などの根拠は適切か
- メーカー資料をそのまま使っていないか

「根拠を確認してから発信する」習慣を
業者間取引は景品表示法の直接対象外であっても、薬機法や医師法の観点でのチェックは別途行われます。
消費者に向けた広告において求められるのは、「適正な表示」=誤解を与えない伝え方です。
PMKメディカルラボの事例が示しているのは、「大手でも例外ではない」という事実です。
だからこそ大切なのは、その表現に“合理的根拠”があるかを、自分の目で確認すること。
特に、
- 調査方法は適正か
- 対象者は適切か
- データの解釈は正しいか
ここまで見て初めて、「使える表現」になります。
信頼は「言葉の選び方」でつくられる
広告表現は、単なる集客ツールではありません。
それは、お客様との信頼関係の入口です。
「魅せる言葉」ではなく、
「伝わる言葉」を選ぶこと。
その積み重ねが、長く続くサロン経営につながっていきます。
法令違反の責任はどこにあるのか?
ここで、最も重要なポイントですので、繰り返しお伝えします。
それは——
広告表現の責任は、最終的にエステティックサロン側にあるということです。
メーカーやディーラーが作成した資料であっても、それを使ってお客様に伝えるのはサロン自身にあります。
ですから、
- 化粧品は、薬機法によって表現が規制される
- 美容機器は薬機法非該当(雑貨)扱いが多く、安全性の判断は自己責任となる
- 広告は景品表示法により、「消費者に誤解を与えない表現」が求められる
この前提を正しく理解しておくことが、エステティックサロン経営者としての基本姿勢です。
現在は、SNSや広告を通じて膨大な情報が日々流れています。
その中で必要なのは、「正しい情報を選び取る力」です。
そのために、今すぐ取り組めることは——
- 薬機法・景品表示法・医師法の基礎を理解する
- 公的機関や業界団体から情報を得る
- メーカー資料をそのまま使わず、自サロンに合わせて表現を見直す
こうした積み重ねが、リスクを未然に防ぎ、結果としてお客様からの信頼へとつながっていきます。
最後に
法律違反は、もはや「知らなかった」では済まされない時代です。
そして、もう一つ大切な視点があります。
それは——
情報は「誰が言っているか」ではなく、「何を根拠にしているか」で判断すること。
魅力的に見える情報ほど、一度立ち止まって確認する。
その冷静な判断が、サロンとお客様の未来を守ります。
経営のヒントを、分かりやすい言葉で・・
専門的な内容ではありますが、どれもエステティックサロンを長く続けていくための大切な基盤です。日々の発信やメニューづくりの中で、「この表現は適切だろうか?」と一度立ち止まる習慣を、ぜひ取り入れてみてくださいね。
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