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エステサロン開業で確認したい法律|資格がなくても施術・広告・契約にはルールがある

 
空の施術室で施術ベッドと導入予定の機器を見つめる女性サロンオーナーが将来の提供内容とエステサロン開業 法律を考える様子の画像
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エステティックサロンは、エステティシャンの国家資格がなくても開業できます。

そのため、独立を考え始めた時に「資格がなくても自分のサロンを持てる」と知り、少し安心した方もいると思います。

ところが、提供する施術や美容機器を考え、ホームページやSNSにメニューの説明を書いたり、コース契約を用意したりする段階になると、「この施術はエステティックサロンで行っていいのか」「この効果の書き方で問題ないのか」「契約書には何が必要なのか」と、別の疑問が出てきます。

開業自体は可能ですが、施術、広告、化粧品や美容機器、契約まで、何をしても自由という意味ではありません。

この記事では、エステサロン開業で確認したい法律を、医師法、薬機法、景品表示法、特定商取引法との関係から解説します。

エステサロンは資格がなくても開業できるが、法律の確認は必要

サロンのメニュー前でメニュー表を指し示しながらスタッフと話す女性オーナーが、提供内容とエステサロン開業 法律を決める場面の画像

【開業時は資格の有無だけではなく、自店で提供する施術・広告・契約について、どの法律を確認する必要があるのかを整理しておきましょう。】

エステティック業には、医師法や美容師法のように、その職業だけを対象とした業法がありません。一方で、サロンで行う施術、取り扱う化粧品や美容機器、お客様に伝える広告、コース契約には、それぞれ関係する法律があります。

勤務していた時は、使用する機器やメニュー、広告の内容、契約書などが、会社やサロン側ですでに決められていた方も多いと思います。

独立すると、今度はサロンオーナー自身が「この施術を提供していいのか」「この表現をお客様に伝えていいのか」「この契約には何が必要なのか」を確認する立場になります。

法律が急に増えたのではなく、これまで勤務先が確認していたことを、自分で確認する必要が出てきたということです。

具体的には、「どの施術をメニューに入れるのか」「広告にはどのような表現を使うのか」「契約の条件や対応をどうするのか」など、サロンとしての基準を決めておく必要があります。

資格が必要ないことと、何をしてもよいことは同じではない

エステティシャンが国家資格ではないことと、提供する施術やサービスに制限がないことは同じではありません。

開業するために資格が必要なのかという話と、開業したサロンで何を提供できるのかという話は、分けて考える必要があります。

例えば、お客様の肌や身体に触れる施術であっても、医師などの国家資格者に限定されている行為まで、エステティックサロンで自由に提供できるわけではありません。

だからといって、資格がないから開業できないと心配する必要もありません。

資格がなくても開業できることと、施術内容を自由に決められることは別の問題です。

エステティックサロンを開業するための資格そのものについては、エステサロン開業に必要な資格で詳しく解説しています。

開業前に施術・広告・契約を分けて法律を確認する

開業前に法律を調べ始めると、医師法、薬機法、景品表示法、特定商取引法など、いくつもの法律が出てきます。これらをすべて同じ問題として考えると、「結局、何を確認すればよいのだろう」と分からなくなってしまいます。

施術内容を決める時と、化粧品や美容機器の効果を説明する時では、確認する内容が異なります。

また、ホームページやSNSで広告を出す場合と、コース契約を結ぶ場合でも、確認するポイントは変わります。

法律名を一つずつ暗記するのではなく、自分のサロンで何を提供し、何をお客様に伝え、どのような契約を扱うのかを項目ごとに整理すると、どこを確認すべきかが分かりやすくなります。

エステサロンの施術では医師法に触れない範囲を確認する

施術ベッド越しにお客様の肌状態を目で観察し説明する女性エステティシャンとそれを横で見守るオーナーの様子を描いた画像

【施術メニューを決める際は、肌や身体の状態を確認することと、医学的な診断・治療を区別し、エステティックサロンとして行える施術の範囲を確認しましょう。】

エステサロンと医師法の関係を考える時に確認したいのは、エステティックサロンで行う美容のための施術と、医師が行う医療行為との違いです。

お客様の肌や身体を丁寧に見て施術することは、エステティシャンとして必要な仕事ですが、肌や身体を見ることと、病気や症状を診断し、治療することは同じではありません。

メニューを作る時には「お客様に結果を出したい」という思いと、「エステティックサロンとして行える施術の範囲」を分けて考える必要があります。

サロンオーナーは、どの施術を自店で提供するのか、スタッフがどこまで対応するのかについて、あらかじめ基準を決めておくことも大切です。

エステティシャンは診断や治療を行う立場ではない

カウンセリングでは、お客様の肌の状態や体調、生活習慣などを確認してから施術へ入ります。長く施術を担当していると、お客様の肌や身体の小さな変化に気づくこともあるでしょう。

それでも、エステティシャンが状態を確認することと、医学的な診断や治療を行うことは別です。

「これは○○という病気です」「この施術で治療できます」というところまで、エステティシャンの役割を広げることはできません。

資格がなくても開業できることを確認した後は、予定している施術がエステティックサロンとして行える範囲なのかを、メニューごとに確認しておきましょう。

美容機器や脱毛も「サロンで使えるか」を確認する

開業準備では、美容機器の展示会へ行ったり、メーカーやディーラーから機器の説明を受けたりする機会も増えます。

「エステティックサロン向けの機器です」と紹介されれば、そのまま導入できると思うのも無理はありません。

しかし、機器を購入できることと、その機器を使ってどのような施術でも行えることは同じではありません。

特に脱毛など身体へ作用する施術では、機器の名称だけではなく、実際にどのような方法で施術するのかまで確認する必要があります。

メーカーから販売されているから大丈夫と考えるのではなく、サロンオーナー自身が提供する施術内容を確認することが大切です。

また、どの機器を導入し、どこまでの施術を自店で提供するのかをあらかじめ決めておくと、スタッフによって施術の可否判断が変わることも防ぎやすくなります。

エステサロンの化粧品や美容機器では薬機法に関わる表現を確認する

店内の棚で化粧品のパッケージを手に取り、成分表示をスタッフと見比べる女性オーナーが薬機法に関わる表現を検討する様子の画像

【化粧品や美容機器は導入できるかどうかだけではなく、広告や説明で使う表現が薬機法に抵触しないか、商品ごとに確認しましょう。】

エステサロンと薬機法の関係では、化粧品や美容機器そのものと、お客様に伝える効果や効能の表現を分けて考える必要があります。

フェイシャルで使用する化粧品を選び、メーカー資料を見ながらメニュー説明を作ることは、開業準備ではよくある場面です。

ところが、商品を仕入れられることと、その商品についてどのような効果でも自由に伝えられることは同じではありません。

薬機法では、化粧品などの効能・効果や性能に関する虚偽・誇大な広告が規制されています。そのため、店内資料や広告でどの表現を使うのか、メーカーの説明をどこまで使用するのかについて、サロンとしての基準を決めておくことも大切です。

化粧品は認められた範囲を超える効果を自由に伝えられない

化粧品を選ぶ時には、「この商品をお客様に使ってほしい」「良さをきちんと伝えたい」と考えるものです。

その思いがあるからこそ、メーカー資料を読み、カウンセリングやメニュー表でも分かりやすく説明したくなるでしょう。

ただし、化粧品について医薬品のような治療効果まで自由に表現できるわけではありません。

商品を取り扱えることと、お客様に伝えられる効果や効能の範囲は、分けて確認する必要があります。

開業前に化粧品を採用する時は、価格や使用感だけではなく、お客様にどのような説明をする商品なのかまで考えておくことが大切です。

メーカーの説明をそのまま使えるとは限らない

美容機器や化粧品を導入する時には、メーカーやディーラーから詳しい説明を受けます。その説明を聞いて、「この効果をホームページにも書こう」「カウンセリングでも同じように説明しよう」と考えることもあるでしょう。

しかし、メーカーやディーラーからサロンが受けた説明と、サロンがお客様に行う広告や商品説明は分けて考える必要があります。

取引先から説明を受けたからといって、サロン側が一般のお客様に同じ効果表現をそのまま使えるとは限りません。

独立後は、取引先からどのような説明を受けたのかだけではなく、自分のサロンがお客様に何を伝えるのかも確認する立場になります。

エステサロンの広告は薬機法と景品表示法を確認する

店舗の一角でスタッフと一緒にチラシ下書きを見ながら表現の根拠や最終チェックの運用を話し合うサロンオーナーの画像

【ホームページやSNSも広告表示として、薬機法と景品表示法の両面から表現を確認し、誰が最終チェックするのかも決めておきましょう。】

ホームページやSNS、チラシ、メニュー表を作る時には、施術や商品の魅力を分かりやすく伝えたいと思います。ただ、実際に取り扱っている商品や施術であっても、その効果をどのように書いてもよいわけではありません。

エステサロンと景品表示法の関係では、商品やサービスを実際より著しく優良に見せ、一般消費者に誤認される表示などが問題になります。

薬機法と景品表示法は同じ法律ではありませんが、エステティックサロンが広告を作る場面では、それぞれのルールを確認する必要があります。

また、「どの表現を使うのか」「その表現を誰が最終チェックするのか」といったサロン内のルールが決まっていないと、広告やSNSによって表現が変わってしまうこともあります。

施術や商品の効果を強く見せる表現には注意が必要

施術者が自分の施術で変化を感じた経験や、お客様から喜ばれた経験があると、その良さを広告でも伝えたくなります。メーカーから「このような効果があります」と説明を受けていると、なおさら問題なく書けるように感じるでしょう。

しかし、施術者が変化を感じたこと、お客様から感想をもらったこと、メーカーから説明されたことが、そのまま広告で自由に使える根拠になるとは限りません。

景品表示法では、商品やサービスの効果・性能を表示する場合、その表示を裏付ける根拠が求められます。広告を書く時は「本当にそう思っているから大丈夫」と考えるのではなく、その表示を見た一般消費者がどのように受け取るのかまで考える必要があります。

SNSやホームページも広告表示として確認する

広告というと、広告会社へ依頼したチラシや有料広告を思い浮かべる方もいると思いますが、開業したばかりの個人サロンでは、自分でホームページの文章を書き、InstagramなどのSNSでメニューや商品を紹介することも多いでしょう。

サロンオーナーが自分で投稿しているからといって、広告に関する法律とは関係がないと考えることはできません。

施術内容や商品、その効果をお客様に伝えるのであれば、ホームページやSNSで使用する表現も確認する必要があります。

広告を大きく出すサロンだけに関係する話ではなく、小さな個人サロンでも、お客様に何を表示するのかという点では同じです。

日々の投稿やメニューを更新する時に、誰が最終チェックするのか、どのような根拠で表現を決めるのかも、あらかじめ考えておきましょう。

エステサロンのコース契約では特定商取引法を確認する

受付カウンター越しに顧客へ契約の範囲やクーリングオフについて説明するサロンオーナーと、カウンターに置かれた契約書類を横で受け取る様子の画像

【継続コースを扱う場合は、契約期間や金額が特定継続的役務提供に該当するかを確認し、必要な契約書面や対応についても準備しておきましょう。】

開業時に回数コースや継続して通うコースを用意するのであれば、施術内容とは別に契約についても確認が必要です。

エステサロンと特定商取引法の関係では、一定の期間と金額を超えるエステティック契約が「特定継続的役務提供」の対象になり、現在は契約期間が1か月を超え、契約金額が5万円を超えるものが対象とされています。

コースを用意することが問題なのではありません。継続して施術を受けていただく契約を扱うのであれば、その契約内容に応じたルールも確認する必要があるということです。

 

どのコースが特定継続的役務提供に当たるのか、契約時にはどのように対応するのかについて、あらかじめサロンとして確認しておくことが大切です。

一定の条件に該当するエステ契約は特定継続的役務提供の対象になる

お客様に継続して施術を受けていただきたいと考え、3か月や6か月などのコースを用意することもあると思います。価格と回数を決めればメニューとして完成するように感じますが、契約期間や金額などの条件によっては、特定商取引法上の「特定継続的役務提供」として扱われます。

この時に必要なのは、特定商取引法のすべてを暗記することではありません。

サロンオーナーが用意しようとしているコースが対象となる契約なのかを、営業を始める前に確認することです。

施術メニューとして何を提供するのかを決めることと、そのサービスをどのような条件で契約していただくのかを決めることは、分けて考えましょう。

契約書・クーリング・オフ・中途解約にもルールがある

対象となる特定継続的役務提供では、契約書面、クーリング・オフ、中途解約などについてもルールがあります。

カウンセリングで十分に説明し、お客様が納得して契約されたとしても、それだけで法律上必要な対応がすべて終わるわけではありません。

お客様との信頼関係を大切にしている個人サロンほど、「きちんと説明して納得してもらえば大丈夫」と考えたくなるところですが、口頭での説明と、法律で求められる契約書面の交付や表示については分けて確認する必要があります。

エステサロン開業の法律は、提供するサービスから確認する

新しく導入した機器をバックヤードで点検し、どの局面で法律確認が必要かを考える女性オーナーの画像

【まずは自分のサロンで実際に提供する施術・製品・広告・契約を挙げ、それぞれについて、どの法律を確認する必要があるのかを整理しましょう。】

ここまで法律がいくつも出てくると、「開業する前に全部覚えなければいけないのか」と感じるかもしれません。しかし、最初から法律名をすべて暗記する必要はありません。

確認したいのは、自分のサロンで行う施術、使用する化粧品や美容機器、お客様に伝える広告の内容、そして予定している契約です。

施術内容を考える時には医師法などとの境界を確認し、化粧品や美容機器の効果を伝える時には薬機法、広告表示には景品表示法、一定のコース契約には特定商取引法というように、自分のサロンで行うことに合わせて確認していきます。

すべての法律を同じ場面で確認するわけではありません。

また、メニューや機器を変更した時にどの段階で法律を確認するのか、誰が最終的に確認するのかといった、サロン内の流れも決めておくとよいでしょう。

導入するメニューや機器が変われば確認する内容も変わる

開業前に確認した内容が、その後に導入するすべてのメニューや美容機器に当てはまるとは限りません。

新しい技術を学んだ時や美容機器を導入する時には、「エステティックサロン向けだから大丈夫」と考えるのではなく、実際にどのような施術を行うのか、その内容をどのような表現でお客様に伝えるのかを確認する必要があります。

メニューや美容機器を追加する時にも、施術内容とお客様に伝える表現の両方を確認するという流れを決めておけば、対応もぶれにくくなります。

法律と開業届などの手続きは分けて確認する

開業前に法律を調べていると、開業届や保健所への届出などの情報も一緒に出てくるため、何から確認すればよいのか分からなくなることがあります。

この記事で扱っているのは、サロンで提供する施術、化粧品や美容機器、広告、契約に関係する法律です。

一方、開業届など営業を始めるために必要な手続きは、法律とは分けて確認しましょう。提出の有無や方法については、別の記事で詳しく解説しています。

エステサロン開業では「資格がないから自由」ではなく、営業内容に合う法律の理解が必要

カウンセリングルームでお客様に施術の範囲や説明の仕方を穏やかに伝えるサロンオーナーの姿を描いた画像

【資格がなくても開業は可能ですが、自分のサロンで提供する内容に応じて、どの法律を確認する必要があるのかを理解しておきましょう。】

エステティックサロンの開業について調べていると、医師法、薬機法、景品表示法、特定商取引法と、いくつもの法律が出てきます。勤務していた時は、施術内容や使用する化粧品、美容機器、広告表現、コース契約など、勤務先で決められていた内容に沿って対応していた方も多いと思います。独立すると、今度はサロンオーナー自身が、それらを確認する立場になります。

大切なのは、自分のサロンで何を提供し、何を使用し、お客様にどのように伝え、どのような契約を扱うのかを整理した上で、それぞれに関係する法律を確認することです。

資格がなくてもエステティックサロンを開業できることと、施術、広告、契約まで自由に決められることは同じではありません。反対に、法律がいくつもあるから開業できないという話でもありません。

施術には施術で確認することがあり、化粧品や美容機器、広告、契約にも、それぞれ確認することがあります。

法律以外も含めて、開業までに何を準備する必要があるのかは、エステサロンの開業準備で詳しく解説しています。

技術を身につけて独立しても、サロンオーナーになると、施術以外にも広告や契約、法律など、自分で考え、確認することが増えていきます。

JESMAでは、こうした内容も含め、サロン経営者として知っておきたい経営知識を動画で解説しています。

これから自分のサロンを始めるにあたり、技術以外に何を学んでおく必要があるのかを考える機会として、ぜひご覧ください。

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