リピートされ続けるエステティックサロンに共通する「エステティシャンマインド®」とは?
エステティックサロンを開業したばかりの頃、多くの経営者がまず頭を悩ませるのが、
「どうすればお客様に”また来たい”と思っていただけるのか」という問いではないでしょうか。
今日は、そのヒントとなる、私がかねてより大切にしている考え方をお伝えします。
エステティックサロンを開業したばかりの頃、多くの経営者がまず頭を悩ませるのが、
「どうすればお客様に”また来たい”と思っていただけるのか」という問いではないでしょうか。
今日は、そのヒントとなる、私がかねてより大切にしている考え方をお伝えします。
Contents
「なんとなく良さそう」では選ばれない時代

近年、お客様のサロン選びは、以前にも増して厳しくなっています。SNSや口コミの影響もあり、「なんとなく良さそう」というだけでは、なかなか選んでいただけない時代です。
技術力が高い。価格が手頃である。もちろん、いずれも大切な要素です。しかし、それだけでは”選ばれ続ける理由”にはなりにくいのが実情です。
「また来たい」と思っていただけるサロンと、そうでないサロン。その違いはどこにあるのか。私はやはり、その多くが“接客の質”にあると考えています。
リピートの差は、目に見えない空気感に宿る

私たちが消費者としてお店を訪れるとき、「ここは接客がこうだから良い」と、いちいち言葉にして判断しているわけではありません。それでも、「なんとなく心地よい」「なんとなく居心地が悪い」と、空気で感じ取っているものです。
サロンのインテリア、清潔感、香り。五感が「心地よい」と感じる空間。
そこに、人としての安心感や信頼感が重なります。
まだそこにいない、まだ見ぬお客様のために心を尽くして準備をする。
これは、日本が世界に誇る「おもてなし」、すなわちホスピタリティマインドです。
ただし、高額なサービスを提供するエステティックにおいては、おもてなしの心だけでは、もう一歩足りません。お客様の状態をより深く理解し、寄り添う視点が必要になります。
それが、私が最も大切にしている「エステティシャンマインド®」です。
「苦手」と感じるお客様に、どう向き合うか
たとえば、言葉遣いや態度が、やや強く感じられるお客様。開業して間もない頃は特に、「少し怖い」と感じることもあるでしょう。
サービス業とはいえ、対する私たちも人間です。無意識に距離を取りたくなるのは、自然な反応です。まずは、そう感じる自分を責める必要はありません。
問題は、その先です。そのまま距離を取るのか、それとも丁寧に向き合うのか。ここに、大きな差が生まれます。
接客を学んでいる人は、避けるのではなく、まず「観察」をします。表情や声のトーン、わずかな仕草に意識を向け、「この方は今、どのような状態にあるのか」と、思いやりをもって捉えようとするのです。
反対に、「怖い」という感情を制御できないと、お客様の表情につられて自分の表情もこわばり、身体も緊張し、声や所作も硬くなります。その空気は、想像以上にお客様へ伝わっています。
いちばん避けたいのは、サイレントカスタマー

こうした小さな違和感が積み重なると、お客様は「なんとなく居心地が悪い」と感じます。そして多くの場合、何も言わずに、来店されなくなります。
クレームには至らないものの、心の中で「二度目はない」という評価がくだされる。これが、いわゆる「サイレントカスタマー(=不満を口にせず静かに去るお客様)」です。
経営を始めたばかりの方にこそ、知っておいていただきたいポイントです。リピートが伸びない原因は、サロン側では気づきにくい、こうした部分に潜んでいることが少なくありません。だからこそ、こちらから”気づける目”を育てていくことが大切です。
エステティシャンマインド®とは何か

私たちエステティシャンは、お客様とどのように向き合うべきか。
日本のエステティックは、もともとヨーロッパの「ソワン」の流れを受けています。
ソワンとは、「心遣い」「手当て」「気を配る」を意味する言葉です。エステティックは「美意識」であり、本来、心と身体の両方に働きかけるものです。
私は、この在り方を「エステティシャンマインド®」と呼んでいます。
エステティシャンマインド®とは、ホスピタリティマインドに、エステティシャンとしての専門的なスキルが加わったものです。具体的には、次の力を指します。
- お客様の表情や呼吸、言葉遣いや立ち居振る舞いから、生活環境やストレスの状態までを読み取る力
- 表面的なお悩みの奥にある”深層の課題”を見極め、それを自分でも言葉にできていないお客様に分かりやすく伝え、プロとしての解決策を提案する力
- 常に、お客様の最大の応援者(サポーター)であるという姿勢
私たちエステティシャンの仕事は、単に施術を提供することではありません。お客様が健やかに、心地よく毎日を過ごせるよう、心と身体のバランスを“整えていく仕事”なのです。
「観察」するだけで、お客様の見え方が変わる

難しく考える必要はありません。まずは、お客様がドアを開けた瞬間から、次の視点で捉えてみましょう。
- ドアを開ける勢いや、歩き方はどうか
- 顔色や表情はどうか
- 呼吸が浅くなっていないか
- 姿勢がつらそうではないか
- ストレスを抱えていそうか
- 話し方のトーンはどうか
このように観察していくと、「横柄に見えていたお客様」の態度が、「今は余裕がない」「ストレスを抱えているお客様」として見えてきます。
見え方が変われば、自然と、かける言葉も変わります。
初めてのお客様には「少し緊張されていますか?」、常連のお客様には「今日はいつもよりお疲れのようですね」といった一言が、自然に生まれます。こうした何気ない一言が、お客様の心をほどくきっかけになるのです。
空気は”こちら側”がつくっている
もう一つ、押さえておきたいのが「ミラーリング効果」です。
人は無意識に、目の前の相手の状態に影響されます。こちらが緊張すれば、お客様も緊張する。こちらが落ち着いていれば、お客様も安心する。つまり、その場の空気は”施術者側”がつくっているのです。
エステティシャンの柔らかい表情、落ち着いた声、丁寧な所作。それだけで、お客様の心はゆるみ始めます。
「技術力はあるのに、リピートされない」という状況は、決して珍しいものではありません。反対に、「安心できた」「ここに来ると落ち着く」「ここに来た日は、周りの人にやさしくなれる」と感じていただけるサロンは、自然と選ばれ続けます。
理由は明快です。人は、“感情の記憶”で動くからなのです。
「また来たい」は、技術だけでは生まれない

いま求められているのは、単なる美容サービスではありません。結果や価格以上に、「どれほど快適で、心地よい体験であったか」が問われています。
お客様のお悩みも、表面的な状態だけでなく、その奥にある深層の課題、そして「なりたい自分像」まで見ていくこと。そして、「ここに来るとリフレッシュする」「ここに来ると安心する」と感じていただける場になること。そのために必要なのが、エステティシャンマインド®なのです。
これを実践できるようになったとき、サロンの価値は一段引き上がります。
ぜひ一度、ご自身の接客を振り返ってみてください。
「どう見られているか」ではなく、「どう感じさせているか」という視点で。
この視点を持てたとき、接客は単なる”作業”ではなく、”価値”へと変わります。そしてその一つひとつの積み重ねが、お客様から選ばれ続けるサロンをつくっていくのです。
エステティシャンマインド®を学んで、お客様に信頼されるサロン作り一緒に取り組んでいきましょう。